IKEAのHOPPVALSという断熱ハニカムシェードを縦横に切って、窓枠の中に納めた話の記事です。
- デザイン優先のプリーツスクリーン
- 窓とプリーツとの間に遮光シェードを追加
- IKEAのHOPPVALSを加工
- 加工の過程:横のトリミング
- 加工の過程:縦のトリミング
- 加工の過程:金具の切断
- 金具の取り付け
- 完成
- 補遺
デザイン優先のプリーツスクリーン
我が家のリビングの窓には、MOLZAという和紙メーカーのプリーツスクリーン「れん」が取り付けてあります。
断熱や遮光など、もう少し機能的に凝ったものも検討したのですが、透けてくる光の柔らかさと、目立たないブラケット部のデザインを優先して採用しました。
(MOLZAのプリーツスクリーンは純粋な和紙ではなく、和紙の製造技術を活用した不織布です)
余談ですが、こんなスカスカっぽいプリーツでも真冬に締め切ると窓ガラスが少し結露します。断熱ハニカムほどでないでしょうが、それなりにコールドドラフトの抑制効果はあるということだと思います。(窓まわりの冷気が室内に流れずに窓枠内で留まるから、ガラスの表面が冷え、なおかつ湿気が逃げづらいので結露が増えるという事です)
…ともあれ、しばらく暮らしてみて、この透光性のプリーツスクリーンは
・冬の低い太陽の日差しがスクリーン越しですら眩しく感じることがある(特に日没前)
・夏の直射日光を和らげる効果は小さい。日射遮蔽効果はあまりない
という難点があると感じ、見栄えの良さは活かしたまま、何かしらの遮蔽グッズを追加したいなと思っていました。
窓とプリーツとの間に遮光シェードを追加
MOLZAのプリーツスクリーンは、室内側の壁面とほぼツライチに納まるように取り付けてもらっています。結果として、窓とプリーツとの間には数cmの空間があります。
この空間にもう一枚、遮光性のあるシェードを取り付ければ、MOLZAの見栄えを維持しながら、遮光性能を追加できるのでは?ということを思いつきました。
ただし、 MOLZAもそうだったんですが、シェードを窓枠の中に納めるには、そのサイズが「窓枠よりほんの少し小さい」程度になっている必要があります。
窓の大きさを既製品のシェードに合わせるように設計して家を建てない限りは、そんなに都合の良いピッタリサイズのシェードはあまり流通していないので、基本的にはオーダーメイドになりコストが嵩むのが欠点です。特に室内側から見て「MOLZAの奥」に遮蔽物を追加したいという今回のパターンでは、遮光シェードもサイズをあわせて窓枠の中に納めるほかに選択肢はありません。
何とか割安にこれを実現できる方法はないものか…と検討していたところ、一つの案が浮上しました。
IKEAのHOPPVALSを加工
IKEAのブラインド系ラインナップの中で、断熱性・遮光性のあるモデルの1つとして「HOPPVALS(ホップヴァルス)」というハニカムシェードがあります。
驚くべきはやはりその価格で、横幅60cmで税込2999円。横幅の選択肢は20cm刻みで、最大サイズの140cmでも4999円という安さです。
ネットで検索してみると「HOPPVALSをDIYでカットして横幅を詰めた」という話をちょくちょく見かけるので、うちでもやってみようと思い立ちました。この安さは他に代えがたい!
ただしHOPPVALSは、縦の長さは155cmと210cmの2択。どちらもかなりのロングサイズだと言えると思います。
カーテンやブラインド等に共通して言えることですが、伸縮方向については最後まで引き伸ばさずに途中で止めればよいだけですので、大きすぎるサイズでも使用自体に支障はありません。
しかし、我が家では、「HOPPVALSを格納した状態で、MOLZAのブラケットの裏にきれいに隠れるようしたい」という課題があります。畳んだ状態でハミ出しているとかっこわるいですからね。
そこで、今回は「HOPPVALSの縦の長さも詰める」という独自のチャレンジをしてみることにしました。
加工の過程:横のトリミング
ブラケットの両端から、内部のメカ部分まで10cm以上の長さの余裕があります。この間でブラケットを切ることができます。
サイドカバーをマイナスドライバーでこじって外し、
ハンドソーでカットしました。
ハニカムもカッターナイフで横幅を短くします。
加工の過程:縦のトリミング
こちらはかなり大仕事です。
伸縮機能のためにヒモがハニカムの内部を貫通しており、
そのヒモを何段にも折り返した滑車でバネの張力と釣り合わせているので、
ハニカムの縦の長さを詰めるには、バネを外してからヒモを解き、
元に戻す際にはヒモを滑車に通しなおす必要があります(白目)。
バネを外し忘れたままヒモを解くと、ものすごい勢いでヒモが吸い寄せられて大変なことになるので気を付けましょう!(←1つ目でやらかした)
通し順をメモしておきました。
ハサミでカットできたら、
糸通しの要領で元に戻します。やる気なくなりましたか?(笑)
加工の過程:金具の切断
HOPPVALSには壁に取り付けるための金具が付属しています。
この金具は、天井にも壁にも取り付けられるような汎用性の高い形状となっているのですが、今回は取り付け場所の隙間に余裕がないため、必要な部分を残してカットしました。
今IKEAのサイトを見てみると、シェードをカーテンレールに取り付けるための部品「FABJERG」がこの形そのものでした(笑)
細かいパーツをハンドソーで切断するためにラチェットクランプを買ってしまったんですが、無駄骨か、はたまた費用を抑えたと取るか…
金具の取り付け
築1年半、家の壁に自分で穴をあけるのは実は初めてです。
工務店さんに聞いてもいいですが、施工中に撮影しておいた写真を参考に、窓枠にネジを打てることと、おおまかなネジの長さを見積もっておきました。
キリで小穴を開けてからタッピングネジをねじ込めば、わりかし難なく取り付けできました。
完成
どうよ!
続、HOPPVALS。勾配天井のハイサイドライトもプリーツスクリーンの裏側に仕込んで遮蔽〜 https://t.co/CGL8cAGYpj pic.twitter.com/ElSOKkSCW7
— schiebe 家づくりラプソディー (@a_schiebe) 2023年2月27日
補遺
HOPPVALSの公開されてない部分の寸法を測ったところを残しておきます。
155cmモデル、上部ブラケット、畳んだ状態でのハニカム、下部ブラケットのそれぞれの縦の長さ。
ブラケットの奥行き。